内容説明
編著者は、自分史をつくるつもりでNHKの文章講座を受講していましたが、編著者より先に娘が逝ってしまいました。自分史より、娘の一生を残してやることが私の使命のような気がしたのです。自分の悲しみに打ち克とうと書き始めた稿でしたが、編著者が書く必要もないほど、和子は自分史(私のおいたち)を中学二年生の時、幼い時の写真まで付けて、きちんとまとめていました。これも、一周忌を過ぎて、和子の大切な保管荷の中からノートやほかの作文(八ケ岳紀行)とともに出てきたのですが、幼い気持ちが素直につづってありました。他界してから、友人から送られた冊子「定木」に出していた文章も、各建築誌に掲載された図や写真も、次々と手元に送られてきて、和子自身の執筆の多いのに驚いたのです。それらを見ていると、和子が何にでも一生懸命に生きてきた証がひしひしと胸に迫り、いろいろ活躍してきた様子が浮かんできます。
目次
生い立ちの記
遺稿
設計に生きて
追悼
それぞれの人生