内容説明
自閉症の人は、過敏なほど周りの世界を感じとっている人たちなのではないか。それは環境世界に対してだけでなく、対人世界に対してもそうなのではないか。拒否しているのでないとすれば、自閉症の人たちは、他者をどのように把捉し理解しているのだろうか。なぜ敏感に感じとっているのに、人とのやりとりがなかなかできないのだろうか。この本は、この問題意識にもとづいた約10年間の研究をまとめたものである。
目次
自閉症の他者理解
ジョイント・アテンション、愛着、自己認知と他者理解
自閉症幼児における、ジョイント・アテンション、愛着、鏡像認知と他者理解に関する仮説的モデル
自閉症幼児におけるジョイント・アテンション行動としての指さし理解の発達と障害(横断的研究;縦断的研究)
自閉症幼児における愛着行動と他者の心の理解―話し言葉を持たない就学前の事例検討を通して
挑発行為を頻発した自閉症幼児における他者理解
自閉症幼児における鏡像認知
総合的考察と今後の課題
著者等紹介
別府哲[ベップサトシ]
1960年生まれ。1983年京都大学教育学部卒業(教育心理学専攻)。1986年京都大学大学院教育学研究科修士課程修了。1988年8月京都大学大学院教育学研究科博士課程中退。1988年9月岐阜大学教育学部助手。1992年同助教授、現在に至る。1999年教育学博士(京都大学)
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