内容説明
行く手を見失った巨人である近代人を導くためにソクラテス以来の哲学的伝統、古典的合理主義を再生し、新たな思考枠組を構築した今世紀最大の知られざる思想家シュトラウス思想の神髄。
目次
第1部 近代合理主義の精神的危機
第2部 古典的政治的合理主義
第3部 理性と啓示との対話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐藤鈴木
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入門となっていますがとても難しいです。しかしシュトラウスの独特のテクスト解釈とその記述は魅力的で、難しいなぁと辟易しながらも読んでしまいます。文章の魅力もさることながらその内容も近代批判としては強烈で強力です。近代は相対的な価値判断を絶対的な判断と無批判にしていると批判していかに人が生きるべきかという問題の再考の必要性と、古典を近代から眺めるという姿勢を改め古典から真摯に学ぶことがどれほど現代にとって実りあるものかを教えてくれます。名前はマイナーなほうだと思いますが幸運にもいい著者に出会えたと思います。2010/02/12