出版社内容情報
あるフランスの町の動物園に住むライオンの夫婦に、男の子が生まれました。男の子が大きくなるにつれ、お父さんには、考えることがありました。「この子は、将来、どんな仕事をするのだろうか」と。お父さんは、ライオンというものは、チャンスさえ与えられれば、たいていの仕事はできると思っています。ですから、男の子にも、可能性のある未来がひらかれているはずです。それで、その子にふさわしいと思える環境を用意します。でも、結局、ライオンの男の子が自分にぴったりの仕事として選んだのは・・・・。(K)
およそ7~8才から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
317
文はルイーズ・ファティオ。スイス生まれで、現在はアメリカ在住。絵は彼女の夫のロジャー・デュボアザン。同じくスイス生まれ。この二人のコンビネーションは絶妙。フランスの小さな動物園の3びきのライオンのお話。主人公は一人息子のフランソワ(この名前からすると作者のお二人はフランス語圏スイスのよう)。紆余曲折を経て(苦労するとうわけではないが)庭師として楽しく働くというお話。絵の惚け具合が絶妙。タッチは(とりわけ人物描写が)いかにもフランス風だ。ほのぼの系の絵本。他のシリーズも読みたくなる。2023/10/17
スプーン
39
世間のイメージや、固定観念に縛られて、行動や生き方を制限しなくて良い事を教えてくれる絵本。深いです。2022/02/19
ひな
17
今月のぶっくくらぶより長女用その1。ごきげんなライオンが結婚して子供が生まれる。フランソワがご婦人にもらわれていくとき、泣きながらも「おそかれはやかれ、ぼうやがひとりだちするにはちょうど良い頃合いだったのです」となる場面が印象的。将来娘が一人立ちする時のことを考えてしまい切なくなった。サーカスのタンブール団長が懸命に教えている様子もなかなか面白かった。ラスト、ぴったりの仕事が見つかったフランソワと、それを誇らしく思う父のごきげんなライオンがまた良かったです。2016/05/27
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
11
ごきげんなライオン夫婦に男の子フランソワ誕生。将来何になったら幸せかな?外に出てもなかなか務めていられず、フランソワは動物園に戻ってきた。2019/08/18
なたた
7
久しぶりによんであげた。ライオンはネコ科なんだよ、と知ってるらしい。ペットに連れ帰るところでは、布団もビリビリになるよ、と。ベッドが壊れてサーカスに引き取ってもらうところでは、責任もって最後まで飼えよ、と色々学んでるんだなとおもわせる。最後、動物園の庭師になったら、アニメ化するといいね、と。ライオンが水やりとか、なかなか素敵な光景!将来何になるかと考えるきっかけになるといいな。2021/11/14