内容説明
このような時代だから、昔話の心を。―20年をへて復刊!日頃の行ないに、思いがけず、願いをかなえてくれる“はなたれこぞうさま”をもらった花売りの男。次から次に、願いごとはかなえられ、やがて…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
33
正に『日本昔ばなし』だぁ~。市原氏の「むか~し、むか~し・・・」が懐かしい。感謝、無欲、慈愛。対極を描くことでの戒め。勤労の大切さも感じる。絵も水彩調で、表情豊か。特に、人間の本質を感じさせる喜怒哀楽を、主人公から読み取ることができる。『日本昔ばなし』を思わずYouTubeで観た・・・。(笑)2012/11/24
スプーン
27
名作。深みが凄いです。2021/09/27
遠い日
15
心の持ちようで、暮らしは一変。まじめに働いていたときのことを、楽を手に入れれば、人はすぐに忘れるものだ。我が身の都合しか考えない男の身勝手は、結果自分に返ってくる。2015/12/03
あおい
14
貧しい花売りの男は花が余ると川に流していた。乙姫様がお礼に望みを叶えてくれる小僧様を男に与えたが…簡単に望みが叶うようになると人は傲慢になる。2019/03/28
カナ@バンバンビガロ
12
はなたれこぞうさまの恩を忘れて、業突くばった男の行く末は…。私がこの本を手にしたときに隣にいた娘は興味なさそうにしていたけど、誰に聞かせるでもなく声に出して読み始めたら「もう一度最初から読みきかせしてよ」と面白がって聴いてくれた。こういった昔話は、吸い込まれやすいお話の中に教訓めいたものを含んでいて、とても良い。耳鼻科の待合室にて。2018/08/04