内容説明
俵万智さんが、赤ちゃんを生んで、唄った母の歌。
著者等紹介
俵万智[タワラマチ]
歌人。1962年、大阪府門真市に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業後、神奈川県立橋本高校教諭を四年間つとめる。86年、「八月の朝」で角川短歌賞、87年、第一歌集「サラダ記念日」(河出書房新社)を出版、翌年同書で現代歌人協会賞、2004年、「愛する源氏物語」(文藝春秋)で紫式部文学賞、06年、歌集「プーさんの鼻」(同)で若山牧水賞受賞。「心の花」所属。読売新聞「読本歌壇」選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yanae
81
マリオですっかり虜になった俵さん。今回はお子さんに関する歌を集めた歌集。ほとんどは第四歌集プーさんからの引用みたい。マリオでもお子さんに関する歌がすごくよかったので、この歌集もすごく好みでした。生まれる少し前から、出産直後、いろんな「初めて」を切り取ってる。自分の子供の「今」をこうやって残せるのってすごく素敵なことだ。読んでいて自分の子供の生まれたとき、夜泣き、離乳食、歩き始め、いろんなことを思い出して心が暖かくなった。愛に満ちた一冊だと思います。2017/08/17
mint-s
78
俵万智さんの妊娠、出産、卒園までの子育て時期の短歌を中心に編まれたアンソロジー。私が通う図書館の司書さんおすすめコーナーにありました。中2の娘がため込んだ夏休みの宿題にヤキモキしている今読んで良かったかも!寝返り、おすわり、ハイハイ....確かに日々の成長が嬉しかった!愛しさは変わらないはず。優しく見守ろう....自分に言い聞かせるε-(´∀`; )2019/08/21
まーちゃん
64
子どもたちがまだ小さかった頃、せっせと撮った大量のフィルム写真は、場所塞ぎで整理も面倒だが私の一生の宝物だ。いくら断捨離してもこれだけは捨てられない。ヒゲの生えた大人になってしまった彼らの、柔らかく愛らしかった昔を思い出す唯一の手がかりだから。そう思っていたのだが、万智さんの歌集を読んで驚いた。その文字を追うだけで、ロールパンのようなつむじや、乳臭い汗や日向の匂いがブワッと蘇ってきて、胸が詰まりそうになる。よかった、何度でも思い出せる。/バンザイの姿勢で 眠りいる吾子よ そうだバンザイ 生まれてバンザイ2016/10/16
kaizen@名古屋de朝活読書会
56
#短歌 #俵万智 バイザイの姿勢で眠りいる吾(あ)子よそうだバンザイ生まれてバンザイ 腹を蹴られなぜかわいいと思うのかよっこらしょっと水をやる朝 耳はもう聞こえていると言われればドレミの歌をうたてやりぬ #返歌 母の腹にいる子供には見えないが踊り踊って応援する父(われ)2017/01/23
くぅ
46
もう、とってもステキ!この歌集。触れるだけで息子がお腹にいた時のこと、生まれたてのころのことを思い出し、涙が出るような歌がある。エッセイを読んだときも思ったが、こうして記録が残っているって本当にステキ。それにその時々の気持ちを呼び起こすことが出来る歌の力も凄い。"陽のにおいくるんでタオルたたみおり母となる日が我にもあらん"では大きくなったお腹をかかえ間もなく出てくる子のためにタオルや肌着を洗ったり水通しした日々を思い出す。母である人も母になる人も母になりたかった人も幸せを感じ分かち合えるような歌集。2018/05/30
-
- 和書
- まひるの月を追いかけて