内容説明
昔の少年は詩をよく読んだものだ。それも、とびきり上等の詩ばかりを、だ。そしてよく考え、「足る」を知った。みんなへっぴり腰を恥じて涼しげな目の下に、素朴な正義感をひそかにかくしていた。子どもよ、そして子どもの心を持った大人たちよ、この時代にとびきり志の高い詩を読みなさい。
目次
雨ニモマケズ(宮沢賢治)
聴く力(茨木のり子)
くまさん(まど・みちお)
学校(辻征夫)
虫の夢(大岡信)
I was born(吉野弘)
系図(三木卓)
ぼくがここに(まど・みちお)
秋の夜の会話(草野心平)
練習問題(阪田寛夫)〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
191
大人になると自由になれると思っていた。早くなりたかった。しかし、あれもこれもしては駄目、子どもの頃より難しい。正しさを貫けず、過ちを恐れ、すべては控えめに振る舞っている。だから光を浴びたくなる。風に吹かれながら、生きていることの懐かしさに胸が熱くなるその瞬間を探していたくなる。あの山を越え、この自由の一角に立ち、夜の海より複雑なこの世界に溺れている。永遠のような錯覚が、雑踏に紛れる。明かりが見える。月に背を向ける。一冊の本を握りしめ、大地が濡れていく。…そんな思いが募る詩集。浮かぶ景色は人それぞれである。2022/01/09
新地学@児童書病発動中
120
今回再読してこの詩集は、友達のようなものだと思った。単なる紙の集合体ではなく、本を開けば、自分の心に寄り添ってくれる言葉たち。悲しいとき、さびしいとき、やりきれないときなど、ここに収録されている詩はそんな辛い状態をあっという間に解消してくれる。言葉の力を信じることができたら、どんな薬よりも心によく効く。それだけではなく、楽しい時や嬉しいときに読むと、その喜びがさらに大きくなるのだ。これからも宝物の本の一つとして、繰り返し読んでいきたいと思う。2015/06/22
新地学@児童書病発動中
112
ここに登録してから5回読んだ詩の選集。その前にも読んでいるので10回以上は読んでいると思う。読むたびに自分の血肉になる内容を持っている。どのようにして人生を生きていくかということを説いた詩が多く、その点が特に気に入っている。冒頭に宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が置かれているのが象徴的で、たとえ人に認められなくても、馬鹿にされても愚直に生きていくことの意味を、読み手に問いかける。強烈な印象を残す「便所掃除」も、賢治の精神と共通するものがある。今回読んで、この本は自分の原点の一つだと思った。繰り返し立ち返りたい。2017/01/22
ぽのぽの
52
【子どもたち、詩を読みなさい。とびきり上等のいい詩を読みなさい】この言葉から始まる「まえがき」に心惹かれた。童話屋の創設者、田中和雄が編んだ詩集。高村光太郎、与謝野晶子、谷川俊太郎、工藤直子…。ラインナップの豪華さにウキウキする。トップの宮沢賢治からラストの茨木のり子まで、33編の詩に私の持てる感情が全て総動員されたような気がした。ホッとしたり、涙ぐんだり、クスッと笑ったり、悔しくなったり、誇らしくなったり…。読み終えたら、また最初に戻って読み返したくなる。手元に置いておきたい一冊。2026/02/18
PEN-F
49
読友さんに頂いた詩集😊 工藤直子さんめっちゃ可愛ええのぉ〜♬😍(笑)。んでも、谷川俊太郎さんの詩が飛び抜けて1番グッときました。【好きな一文】“死んだ兵士の残したものは、壊れた銃とゆがんだ地球、他には何も残せなかった。平和ひとつ残せなかった。 死んだ歴史の残したものは、輝く今日とまた来る明日、他には何も残っていない。” 2021/04/04




