地図に仕える者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 393p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784887243767
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

大英帝国がインドを支配下においたころ、ヒマラヤ山脈の測量に従事した男は、山の孤独のなか高地の植生に魅せられる(「地図に仕える者たち」)。知的で学識豊かだった養父は聖書世界を証明する化石を掘り当ててから、人生を狂わせた。養父への複雑な感情を抱いたまま家業を引き継いだ男は、にわかに発掘を思いたち川を下りはじめる(「二本の河」)。大飢饉に見舞われたアイルランドから新大陸に渡ってきた不屈のノラ。移住のどさくさに生き別れていた弟と再会したノラは、静かな湖畔の村で、自らの知識を役立てるすべを見出す(「静養」)。科学が未来を照らしていた時代、ある人は科学に身を捧げ、ある人は翻弄され、ある人は取り残された。その隣には、遠く離れて思う愛、失われた愛、ふたたび手にした愛があった。秘められた地図が浮かび上がる珠玉の短編集。

著者等紹介

バレット,アンドレア[バレット,アンドレア][Barrett,Andrea]
1954年マサチューセッツ州生まれ。『地図に仕える者たち』は2003年度ピュリッツァー賞の最終候補。表題作「地図に仕える者たち」は2001年O・ヘンリー賞受賞、ベスト・アメリカン・ショート・ストーリーズに選出された。短編集Ship Feverで1996年度全米図書賞受賞。科学とその周辺を題材に織り込みつつ人間の営みや愛情の揺れを浮かび上がらせる手腕に定評がある

田中敦子[タナカアツコ]
大阪大学文学部美学科卒。コンピュータ・システムエンジニア等いくつかの職をへて、翻訳に携わる。東京都在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

OZAC

8
全体として起伏の少ない、悪く言えば地味な物語だった。だが読んでいるうちに、登場人物たちがここで関わってくるのかという具合に、様々に折り重なっていく展開には好感が持てる。科学に造詣の深い作者ならではの、知的さが感じられる短編集。特に気に入ったのは、表題作の「地図に仕える者たち」。ヒマラヤが出てくるだけで血沸き肉躍るというもの。2020/03/08

cpond

0
色々な科学に仕える人たちを主人公にした短編集。舞台は豊かなところではなく寒々とした情景が思い浮かぶ。あとがきを読むと実際のモデルがいる話のようだがなかなか面白い。2014/04/05

Riko

0
図書館で借りた2009/09/24

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