内容説明
仏教が盛んだった北魏時代が終わると、仏教弾圧が始まる。寺院は焼かれ、僧侶は還俗を余儀なくされる中、これに抵抗する仏教徒たちは、巨大な文字で経文を岩に彫り、後世に残そうとした。これが北朝の摩崖刻経である。三十センチ四方の巨大な文字が延々と続く匡〓(てつ)刻経頌、表面に文字を刻した巨石が建つ徂徠山など、その雄大なスケールで私たちをひきつけてやまない書。机上では体験することのできない野外芸術ともいわれる書の魅力。
目次
徂徠山・文殊般若経
鉄山・匡〓(てつ)刻経頌
崗山(楞伽経一;楞伽経二;観無量寿経)
〓(えき)山(文殊般若経一;文殊般若経二)
水牛山・般若経