内容説明
大量の人口流動は今何をもたらしているか?経済発展に付随して起こる人口移動、農村から都市への労働力の夥しい流入―それが今最も劇的に展開しているのが中国である。それに伴う経済的・環境的変動は、中国の、さらに世界の今後に何をもたらすか。大変動の現場における実態調査も交え、この喫緊の問題群に総合的に取り組む。
目次
人口移動をめぐる理論と先行研究
中国における戸籍制度
中国国内の人口流動におけるマクロ分析
流入先地における出稼ぎ労働者の生活実態―上海市2004年調査
流入先地における出稼ぎ労働者の生活実態―北京市2004年調査
流入先地における出稼ぎ労働者の生活実態―広東省2005年調査
人口流出による農村家族及び村落への影響―四川省2005年調査
出稼ぎ労働者の権益保護:社会保障―2007年北京市の事例調査をもとに
出稼ぎ労働者の権益保護:子弟教育―2008年上海市の事例調査をもとに
出稼ぎ労働者の都市定住意識とその要因分析―2004年北京・上海の調査より
結論
著者等紹介
馮文猛[ヒョウブンモウ]
1978年2月中国河北省生まれ。2000年7月中国人民大学社会学系卒業。2000年9月日本国際協力機構(JICA)「中国における人口と環境コース」長期研修員として来日、東京農工大学大学院国際環境農学入学。2006年9月東京農工大学大学院連合農学研究科博士取得。東京農工大学特別研究員を経て現在、日本学術振興会外国人特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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