内容説明
多様なるものの共生へ躍動する市民と社会。日本における具体的活動事例と市民社会の国際比較を通じ、新たな価値観に立つ「多元的共生社会」への展望を拓く。
目次
第1部 日本における「多元的共生社会」の現在(阪神・淡路大震災が生み出した市民活動の新たな展開―ボランティアからNPO、ソーシャル・エンタープライズへ;市民の活動の歴史的経緯から見た役割と可能性―何を求め、どう進んできたのか)
第2部 地域社会の実践現場から(多言語・多文化共生のまちづくり―阪神・淡路大震災で気づいた多様なマイノリティたちの活力;「生きがい仕事」の創出とCS神戸の役割―「自立と共生」の市民社会の構築に向けて;「知の共有」から始まる協働のまちづくり―「進化する自治体」三鷹市のDNA;コミュニティという価値の再創造―コーポラティブ・ハウスの実践;市民社会のコミュニケーション・インフラを創る営み―コミュニティ・メディアの展望と課題;吉野川可動堰建設をめぐる住民投票運動―「市民的専門性」と川の民主主義)
第3部 世界の中の日本(比較による日本の市民社会の実像;中央アジアの住民社会組織から見た持続性と多元的共生の可能性―ウズベキスタンのマハッラ近隣コミュニティの事例から;トルコの市民社会から見た多元的共生社会)
著者等紹介
宇田川妙子[ウダガワタエコ]
1960年生まれ、国立民族学博物館先端人類科学研究部准教授。研究テーマ:イタリアを中心とする南ヨーロッパに関する文化人類学研究を行っている。主にジェンダー/セクシュアリティ、家庭というテーマに焦点を当ててきたが、近年では、ヨーロッパ各地で活性化しつつある市民領域に関心を寄せ、イタリアの現状に関する調査分析を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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