内容説明
「対テロ戦争」という命題が孕む錯誤と危険性。中東、バルカン、アフリカはじめ、繰り返される「大虐殺」の事例に学び、その予防策と「人間の安全保障」のあり方を総合的に追求する。
目次
第1章 「対テロ戦争」の克服と平和構築
第2章 ジェノサイドへのアプローチ―歴史学的比較研究の視点から
第3章 歴史と現在―「アルメニア人虐殺」の場合
第4章 アゼルバイジャンにおけるジェノサイドをめぐる負の連鎖
第5章 バルカンにおける負の連鎖―ボスニア内戦を中心に
第6章 カンボジアの大量虐殺―民族解放闘争の帰結
第7章 ルワンダのジェノサイド―その起源と殺戮の主体をめぐって
第8章 イスラエルによるレバノン攻撃とその影響―国内・地域的な視点から
第9章 ヒズブッラーを支持する「イスラエル市民」たち―アラブ人市民のエスニシティ
第10章 アメリカの対外介入―歴史的概観
著者等紹介
黒木英充[クロキヒデミツ]
1961年生まれ、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・教授。研究テーマ:シリア・レバノン地域の19世紀の歴史を、ムスリムとキリスト教徒・ユダヤ教徒との社会関係の変化に焦点を当てて研究している。現在、レバノンにある「中東研究日本センター」のセンター長を兼ね、東京とベイルートの間を往復している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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