内容説明
超時間的に妥当する真なるものの確保‐哲学の使命として2000年を越え不動だったこの西欧的伝統に、今や決別の時が来た。地球規模化の過程が露わにした思想の歴史的文化的拘束性!様々な文化の出合いのなか、我々は否応なしに間文化的思考と哲学を模索し探究し生き続けなければならない。ブルクハルトの衣鉢を継ぐ歴史・文化哲学者が、現代の世界と文化の最重要課題を論じた6つの来日講演にみる、日本に寄せる深い眼差し。
目次
第1章 「地球規模化」時代の哲学
第2章 間文化的哲学―文化的偏見からの思考の自己解放のために
第3章 新しい世界秩序におけるヨーロッパ
第4章 知識社会における陶冶・教養(Bildung)の目的
第5章 我々は新しい人間の概念を必要としているか
第6章 ブルクハルトの目で見る歴史と文化
著者等紹介
チェザーナ,アンドレアス[チェザーナ,アンドレアス][Cesana,Andreas]
1951年、スイス・バーゼル生まれ。バーゼル大学で哲学、歴史学を学ぶ。アメリカに滞在したあと、大学での勉学と同時に出版社でも仕事をした。1997年バッハオーフェンに関する学位論文で哲学博士となる。バーゼル大学で教鞭を執ったのちに、マインツのヨハネス=グーテンベルク大学教授として招聘され、同大学「一般教養講座」主任として目下活躍中。専門は歴史哲学、実存哲学、文化哲学、間文化哲学などに及ぶ
沼田裕之[ヌマタヒロユキ]
1936年生まれ。東北大学大学院教育学研究科博士課程修了。教育学博士。宗教学博士(ストラスブール大学)。東北大学名誉教授。鎌倉女子大学教授。教育哲学、教育史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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