内容説明
著者の研究は緻密で実証性の高い、厳密な学問的基礎に立脚するものであり、しかも安全保障、武力紛争法、国際人権、国際組織、国際経済、難民・政治亡命といった個々具体的な問題から国際法の基礎理論にかかわる広範な範囲に及んでいる。こうした高い水準の研究を後代に伝え、国際法、国際組織の研究・教育に携わる者ばかりでなく、外交、ジャーナリズム等にかかわる人々を含めた多くの者の共通の知的財産として行くことは、私たちの世代の重要な責務である。こうして、著者の膨大な研究業績から主要なものを選び、今世紀から二一世紀にかけて理論的・実践的意義をもつと考えられるものを編んだのが本書である。本書は国際法の基礎理論に関するもののほか、国際人権、国際紛争の平和的解決、日中平和友好条約に関する論文を収録した。
目次
第1章 主権と現代国際法
第2章 現代国際社会の特質
第3章 国際人権(A)規約における人権保障と差別禁止条項
第4章 外交関係条約と司法的紛争解決条項
第5章 日中平和友好条約のあとさき