内容説明
圧倒的多数の信者を背後に必修化をめざすカトリック教会と、米植民地時代以来の近代的教育制度に立脚する時の政権との虚々実々の駆け引き―フィリピン史の知られざる一面を手にとるように描き出し、現代の宗教教育の在り方にも貴重な示唆を与える、わが国初の研究。
目次
宗教教育制度の成立・展開の諸要因―歴史的背景と諸グループ(フィリピン史概観;宗教教育制度の展開に関与した諸グループ)
宗教教育制度の成立 1901年‐30年代前半―アメリカの植民地教育政策(アメリカ人による宗教教育制度の創設;フィリピン社会の対応)
宗教教育制度の展開(1930年代半ば‐50年代―カトリック教会の働きかけと歴代大統領の対応;1960年代以降)