目次
フッサール
ハイデッガー
第二次大戦後の哲学
次世紀に向けた哲学の展望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう・しんご singoito2
9
読友さんきっかけ。ヨナスの本はあらかた読んだつもりだったけど本書は見落としていました。死の前年、92年の講演録で45頁しかないけれど、20世紀の哲学史(そして戦場も)を身をもって体験した人の証言として読むと非常に重い響きを持っています。ハイデガーとプラグマティズムの近縁姓を指摘する記事なども興味深かったです。2024/05/23
うえ
4
ヨナスの短い回顧録。18歳の時にフライブルクで出会ったフッサールの『論理学研究』のその学問的影響力を高く評価している。哲学を厳密な学にするというのはフッサールが見た夢に過ぎなかったと述べつつも、「神秘主義思想によって非合理性がまといついていた直観を解放した」。だが純粋意識に制限したもよいのか、身体の存在は?という問いが、ヨナスを「身体性というテーマを今後の全考察のライトモティーフ」にしたという。『技術・医療・倫理』などはそれだろう。解説では意外なことに、ヨナスと緑の党との関係は良くはないと述べられている。2024/05/09