感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
4
予想だにしていなかった好著。これまで読んできた哲学史のなかで群を抜いて楽しんだ。ノートをとって読んでいたら5ヶ月経っちまったよ。精神史というのは古代ギリシア研究の大家スネルの衣鉢を継ぐもので、古代ギリシアのくだりだけでこの本が精神史を扱おうとするテンションへのドライブ感がある。歴史を追いながらビッグネームを取り上げていくわけだが、その周辺にいる大人物にも目を配っていき、哲学者以外にも歴史学者、文学者、神学者と連環が作り上げられ、その時代その時代に共有もしくは反抗されていた精神とやらが浮かび立つ。すばらしい2025/09/17




