目次
第1部 『ゲオーポニカ』とその著作家たち(鹿児島大学中央図書館所蔵のGeoponika(Geoponica)
On Anatolios in the Geoponika:one author or three?)
第2部 農事と暦(ヘシオドスにおける農事暦;ホメーロスに見る農業;ホメーロスに見る牧畜;古典期ギリシアの農業;アッティカにおける穀物生産高;古代ギリシアの農業―段々畑は存在したか?;Irrigation Holes in Ancient Greek Agriculture)
第3部 土地と耕作者(初期ギリシアにおける山林藪沢(山林原野)―共有地(共同利用地)としてのエスカティア
Did the hektemoroi exist?
ホロイ、ヘクテーモロイおよびセイサクテイア―ヘクテーモロイは隷属農民だったか?
古典期アテナイの家内農業奴隷)
著者等紹介
伊藤正[イトウタダシ]
1953年生まれ。鹿児島大学教授・文学博士。専門は古代ギリシア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鏡裕之
2
タイトルからてっきり『ゲオーポニカ』についてまるごと1冊書いてあるのかと思ったら、第1章で軽く紹介するだけ。『ゲオーポニカ』は、これから著者ががっつり研究されるそうです。がっくり。というわけで、中身は古代ギリシアの農業事情。サブタイトルとメインタイトルが逆ではないか。でも、がっつり農業。内容は非常に興味をそそるもので、面白かった。脱穀のやりやすさからオオムギが選ばれていたとは……。異世界ファンタジーを書く人や創作系の人には、とてもよい資料となる。2020/03/23
Witch丁稚
1
99ページまで。歌い手にも聞き手にも書き手にも読み手にも農作業とその風景は身近であったのだろう。この本を読んで詳細をわかってからまたホメロスを読めば、比喩を生き生きと感じ見える景色が変わるだろう。2019/12/30
Witch丁稚
0
読める!読めるぞ!ギリシャアルファベット必要だった!そしてやはり古典ギリシャ語やるべきである。ムギ類のサイクルは地中海性気候に合っている。33pイリアスの描写に農業の比喩がこんなに多いとは。ブドウ酒の線文字Bは雨に似てる。72pミュケナイ時代はオリーブ栽培はクレタなど東方および南方に限られていたのではないか?油は輸入されていたのでは?去勢された動物は生贄に捧げないしホメーロスは牡羊の去勢に言及していない。100p羊の毛皮はκωαςフリースは?109pイチジクの樹汁を乳の凝固剤として用いられている110p2024/10/10