内容説明
サッカーから建築へ。夢と希望を携えて、日本を飛び出し、いつしか建築家に。記憶へのリサーチ、意味の探求、チームを率いること…。今、世界から注目される若手建築家を独占インタビュー!
著者等紹介
田根剛[タネツヨシ]
建築家。1979年生まれ。Atelier Tsuyoshi Tane Architectsの代表としてフランス・パリを拠点に活動。現在ヨーロッパと日本を中心に世界各地で多数のプロジェクトが進行している。フランス文化庁新進建築家賞(2007)、フランス国外建築賞グランプリ(2016)、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞(2017)など受賞多数。2012年よりコロンビア大学GSAPPで教鞭をとる
瀧口範子[タキグチノリコ]
フリーランスのジャーナリスト。上智大学外国学部ドイツ語学科卒業。シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、政治、社会、文化一般に関する記事を新聞、雑誌に幅広く寄稿する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kentaro mori
5
単なるコンセプチュアルなだけの建築には留まらない、未来を感じる。⚫️アーキオロジーとアーキテクチャーをひとつにすることができるなら、僕たちは一生いけそうだ、という手応えがありました。⚫️ノスタルジーや思い出は過去に属するものです。一方、記憶は未来に属する。記憶は過去だという認識が強いのですが、記憶には何かを予期するとか、予知するという力が含まれているんです。⚫️建築はコンセプトとディテールがあれば成立する2018/11/30
MH
2
建築スター誕生!そんな予感がする。(もう、スターか。) 「場所がもっている記憶はそれにちゃんと力を与えた時に未来を生み出す原動力になるのだ」きっとこの人の建築は未来を切り開いていくだろう。注目ですよ!2018/11/12
snzkhrak
2
同年代の建築家で、以前から気になっており選書。冒頭から「今、オフィスビルが遺跡になりつつある」との話。これからの時代の働く場はどうあるべきか、大きな転換点にいる。それぞれの建築家によって、発想までのアプローチは異なるが、田根氏は機能からではなく、コンセプトとディテールからアプローチする方法。考古学的なコンセプトの拾い方が面白い。2018/11/04
あつもり
1
数年前の「情熱大陸」を拝見して。インタビューを収録した薄い本ですが、刺激的な言葉に満ちています。「…近代は記憶をもたずに新しさだけで突き進んでいた。機能的で、歴史や場所からも解放され、空間の量が増やせた。けれども今、そんな近代建築が壊され始めている…。」「そして辿り着いたのは、建築とは記憶ではないか。ということです。」(P.14)「いきなりデザインから始めるのではなく、まず…その場所の記憶を掘り下げていって、そこから意味を引き上げていく。忘れ去られたものの中に未来に強くつながる記憶がある。」(P.4)2022/04/03
Kaoru
1
田根さん、かっこ良すぎます。去年何回か彼の展覧会を見に行って興味がでて買った本。過去の記憶、歴史をたどって建物に取り込み未来につなげるという考え方がとても美しい。今までは道を歩いていてもただの建物だったのに、その建物や住んでいた人、物の過去を色々と想像するようになって町歩きが楽しくなった。海外に単身で渡って活動する行動力も凄いし見習いたい。読んでエネルギーチャージができたかな。同年代だし、自分ももっと頑張ろうと思った。2019/03/10