内容説明
限界から見える建築の必然。建築的知性をアーカイブするTOTO建築叢書第一弾。
目次
第1部 人は究極においてどのような家に住むのか(星の王子さまの住まい;「高貴なる未開人」をめぐって;スラムか遊牧か)
第2部 生存のための限界デザイン(戦争罹災者を受け入れた木造団地 カピュラ集合住宅;鉄の技術を難民用一時住宅に プルーヴェの「6‐6メートル住宅」;砂漠のリセトルメント計画 「クルナ・エル・ジャディーダ」;極地に建つ究極のプレファブ建築 昭和基地の南極観測基地;ベトナム難民のための震災仮設住宅 「紙のログハウス」)
第3部 地球市民としての建築家たち(リロケーションによる文化の組み替え;学校という贈り物;東日本大震災に際した避難所の住まい方)
結論 「限界デザイン」とは
著者等紹介
三宅理一[ミヤケリイチ]
1948年、東京生まれ。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程を経て、パリ・エコール・デ・ボザール卒業。工学博士。芝浦工業大学、リエージュ大学、慶應義塾大学、パリ国立工芸院で教鞭をとり、現在、藤女子大学教授。建築史、地域計画、デザイン理論、遺産学を専攻。世界各地で地域振興、デザイン促進事業に関わり、国際機関等とともに開発途上国の持続的発展プログラムを手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おこめ
0
無駄が削ぎ落とされた究極のデザイン=限界デザイン。ここでの「限界」は、"限界"集落のそれではありません。決して過疎地とか古いニュータウンの話ではない。 すっっごく理路整然としていて、実例も詳細に解説されておりとても興味深く面白く読みました。3部構成の本で、1部と2部は割に淡々と解説が続くのですが、3部の熱量がすごい。出版年からいって、東日本大震災の話が沢山出てくるのも頷けます。ところどころ「ここまでの表現を使っても大丈夫なのか?」という言葉のチョイスがありますが、そこがまた解りやすさを産んでくれます。2023/10/17
-
- 和書
- 頂点を目指す者たちへ