内容説明
宮沢賢治没後80年に贈る、新たな賢治宇宙の相貌を浮き彫りにした本邦初の画期的書物。多面性をもつ賢治作品を「食」の方面から栄養学の専門家の視点で、生活者としての賢治を見ることより、「彼の文学作品や固有の思想に現実性をもたらした重要な要素であった」という考えから「雨ニモマケズ」を詳細に読み拓いた。
目次
1章 ベジタリアンの実像(菜食原理主義;紆余曲折の食と農 ほか)
2章 献立の由縁についての仮説と検証(粗食論と贅沢論;古典的栄養学の薀蓄 ほか)
3章 玄米の効能をめぐるパラドックス(脚気論争;恩師鈴木梅太郎に対するスタンス ほか)
4章 闘病生活における心事と玄米食(悔恨と自戒;闘病生活における心構えと工夫 ほか)
著者等紹介
廣瀬正明[ヒロセマサアキ]
1941年、京都市生まれ。京都大学農学部卒業、同農学研究科博士課程中途退学後、同農学部助手。以後助教授・教授として、奈良女子大学、京都大学食糧科学研究所、京都大学農学研究科を経て、2005年定年退職。現在、京都大学名誉教授。日本生化学会会員、日本農芸化学会会員、宮沢賢治学会会員、宮沢賢治研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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