内容説明
朝鮮・台湾・中国などアジアの地で、薬売りに身を偽して測量を何年にもわたって敢行した16人の男たち。現地人に疎んざれ、「馬賊」に襲われ、あげくの果てには、「日本国」「日本軍」とは関係のない「遊周者」とあつかわれかねなかった彼ら。その彼らの業いの上に日本はアジア大陸への侵略を策していたのである。
目次
序章 外邦測量人生の始まり
第1章 日露戦争末・戦後期に朝鮮北部、中国東北南部を測図
第2章 広域の測図実施と大きな犠牲―一九〇七年度
第3章 強引な「満州」・内モンゴル測図と華南測図への変更
第4章 秘密強化のため分班体制をとった〇九年度測図
第5章 一九一〇年度は福建・広東で特別略測図を展開
第6章 秘密測図の最中辛亥革命起こる―一九一一年
第7章 一九一二年度臨時測図部最終年の内モンゴル測図
第8章 新体制に移行し、華南地方を潜入盗測
第9章 一九一三年度第二次と一四年度華南測図の継続
著者等紹介
牛越国昭[ウシゴエクニアキ]
李国昭。1945年9月日本人と中国人を父母に疎開先の長野で出生。60年安保国会デモに中学生で参加。秋田で学生運動。その後、反戦運動、三里塚闘争支援闘争などを続ける。70年農民誌『北の農民』を創刊、編集(7号まで)。同じ頃から花岡事件調査を始める。90年以降、花岡事件中国人受難者の調査、裁判支援にかかわり今日に至る。現在執筆、研究活動のかたわら書籍編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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