出版社内容情報
いま、協同組合運動に取り組む世界中の人びとから注目されるスペインのモンドラゴン。23人の大取材団による徹底検証を通して見えてきた非営利・協同の世界!
ここには、21世紀のあり方を考える大切なヒントがある。その歴史と特徴に迫るとともに、家電製造協同組合、流通グループ、重度身体障害施設など、「協同労働」の現場をレポートする。
序章 スペイン非営利協同の旅/高柳新
【1】 非営利協同の生成と仕組み
(1)モンドラゴン協同組合グループの歴史と特徴
/石塚秀雄
(2)90年代のモンドラゴンの発展と変化、21世紀への挑戦 /坂根利幸
(3)モンドラゴンと労働の協同化 /二上護
【2】 協同労働の現場から
モンドラゴン本部/坂根利幸 カハ・ラボラル(労働金庫)/坂根利幸 ラグン・アロ(共済・協同組合)/伊藤淳 ファゴール(家電製造協同組合)/山田駒平 エロスキ(流通グループ)/山田浄二 イケルラン(研究所協同組合)/山田格 モンドラゴン大学/二上護 アイタメンニ精神病院/高津司 CES歯科クリニック/藤野健正 バロセロナ病院/岩瀬俊郎 カン・セラ(重度身体障害施設)/大石不二雄
【3】 広場にバールがよく似合う
モンドラゴン関係主要書籍一覧
私は、1987年と1989年に現地を訪れる機会を得て、バスク人の不思議な集団が黙々と事業を展開し、雇用を創造し、文化を拡大しつつある姿を取材したのである。モンドラゴンの研究に詳しい石塚秀雄氏や弁護士の二上護氏らとともどもの取材であったが、辺境の地バスクでは
「協同労働」を合い言葉として、出資、労働、分配、地域還元、事業拡大、資金の調達と運用、輸出と合弁企業、経営参加と学習・教育、就業斡旋に老後の備えと医療ケアシステム、町づくりと仕事起こし等々の見事なバランスを描き取り組んでいる「コープ」が存在するのである。
当時、わが国の購買生協しか知る機会のなかった私たちにとっては、まさしくこのユニークな仕組みと活動から、自分たちとしても考えるべき「ヒント」を無数に教授した。そのユニークさの原点は、バスクという民族文化と古い時代から受け継がれている「労働の協同化」や「地域社会での共生の文化」などにある。10年前に取材した当時は、EC統合目前で、モンドラゴン協同組合群はその組織や制度の大改革中にあったが、90年代の展開は果たして予想通りの伸びを示しているのだろうか、はたまた組織や事業にきしみが生じているのだろうか、期待
内容説明
23人の大取材団による徹底検証を通して見えてきた非営利協同の世界!ここには、21世紀日本社会のあり方を考える大切なヒントがある。
目次
序章 スペイン非営利協同の旅
第1章 非営利協同の生成と仕組み(モンドラゴン協同組合グループの歴史と特徴;90年代のモンドラゴンの発展と変化、21世紀への挑戦;モンドラゴンと労働の協同化)
第2章 協同労働の現場から
第3章 広場にバールがよく似合う
-
- 洋書
- ¿Por Qué …