内容説明
今世紀最大の奇書、遂に完結。故三島由紀夫、渋沢龍彦両氏の激賞をはじめ、発表後数多の賞賛に沸いた『家畜人ヤプー』。あれから30年の歳月を経て、誰もが待ち望んでいた不世出の傑作が再び白日の下に書き継がれる。絢爛たるマゾヒズムの極致。日本文学史に不滅の金字塔を打ち立てた、孤高にして禁断の未完の大作、遂にここに堂々完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
29
何小説に分類されるのでしょうか。図書館の書架にいつでもあるのはそういうことだったのね。なんとも強烈。2013/12/08
コキア
1
前作以上に練られた壮大な未来の大英宇宙帝国すごい。 注釈がとても多いのが拘りを感じられた(細かい設定) 前作のグロめな性的倒錯の理由を掘り下げるための続編のような気がする。 米国にNOと言えない日本。 白人に操られ、怪しげなカタカナ語が氾濫し多重信仰で何にでも拝む日本人への皮肉。日本人の無意識に潜む劣等感。 今の日本人と今後の日本を現しているようでもあり深い 余談 : 32年前の本だけど5,900円もしてる2023/11/09
who
1
正編からフジヤマ飼育所まではディストピアとして読めたが、それ以降は言葉遊びをやり過ぎてほとんどギャグになってしまっている。 特殊性癖だったものがすでにポピュラーカルチャーになり俗っぽくなってしまった面もあるとは思う。 とは言え正編を読んでしまった以上クララと麟一郎の運命を知らずにはいられなかった。 完結編は賛美両論あったと思うが個人的には最終章、無条件降伏は受け入れられた。家畜人に堕とされ生体家具に改造されてもなお白人には理解できないジャパニーズスマイルを浮かべるというヤプーには奇妙なリアリティを感じる。2016/02/17
lovekorea
1
フィクションという形式とは言え、よくこんな内容で出版できたなーと思っておりましたが、やはり『右翼団体が執拗な出版妨害を行った』みたいないざこざがあったのですねー。 なっとくです。2013/06/08
Adore
0
どうしようもない深い絶望をそのまま受け入れてしまえば逆に極楽になるのではないかというマゾヒズムの境地。 日本人(ヤプー)は西洋文化に蹂躙されて白人に対する劣等感は確かにあるが、ここまで書かれてしまうと虚しい生き物だなぁとやはり諦観をもって生きるしかないのだと思う。 タイタンの妖女を読んだ時のような想像もつかないことが本当に起こり、物事は最初から決まった方角に1ページごとに進むだけでただ残酷な運命になると分かっていながら各章ごとに想像を超えてくるのでゆっくりと麟一郎のように受け入れる
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