内容説明
南米コロンビア、アマゾン川の支流に沿って広がる熱帯雨林(セルバ)…。人跡まれなバージンセルバの奥地で一九七二年、白骨化した男の死体が発見された。いったい何が起きたのか?彼はなぜ、そこで死んだのか?家族や関係者の証言、日記、調書、新聞記事などの資料をもとに、白骨死体にひそむ真相を究明。緑の魔境アマゾンと人間との壮絶な戦いを描いた南米ベストセラー・ノンフィクション。
著者等紹介
カストロ,ヘルマン[Castro,Germ´an]
1940年コロンビア生まれ。ノンフィクション作家。メディアに載った実際の出来事に関してのドキュメントを次々に発表。『苦いコロンビア』『アマゾンで迷う』は初期の代表作。『アマゾンの悪夢』は南米中で大ベストセラーとなった
西川清子[ニシカワセイコ]
名古屋市生まれ。南山大学外国語学部イスパニヤ学科、バルセロナ自治大学翻訳通訳学部大学院卒(スペイン政府奨学生)。翻訳学修士
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感想・レビュー
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塩崎ツトム
4
コロンビアのセルバ(熱帯雨林)の奥地に遺された、一人の農夫の白骨死体と、それを発見したゴム樹液採集場からの逃亡者たち。事件の全容としては世界中でありふれた、社会の底辺にいる人間たちが辛酸をなめさせられているという一例にすぎない。だけどもその一連の流れが、なんというか、読んでいておそろしく胃袋にズシンと来る、いわゆる「緑の地獄」に取り残された男たちのサバイバル劇。ここまで命の密度の高い世界で、エゴや葛藤、そして死が渦巻いている。陳腐な言葉だけど、まさに衝撃的な内容だった。2015/12/05
yooou
0
☆☆☆★★2009/05/14