人類の起源論争―アクア説はなぜ異端なのか?

人類の起源論争―アクア説はなぜ異端なのか?

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784886223111
  • NDC分類 469.2
  • Cコード C0040

内容説明

「私たちの祖先は、ある時期、半水生生活を送っていた。そして、その生活こそが、二足歩行や無毛性といった、人間特有の特徴を生んだのだ―。」そう主張するE・モーガンのアクア説は、近年、世界各国の科学者たちの真剣な注目を集めるようになってきている。本書は、これまでの25年間、アクア説に対する評価がどのように変化してきたかを振り返り、さらには最新情報をもふんだんに盛り込んで、ここに、さらに説得力ある議論を展開。E・モーガンの真骨頂が発揮される。

目次

1 過去の仮説、未来の仮説
2 死者からのメッセージ
3 二本足で歩く前
4 歩くためのエネルギー
5 登場したさまざまな仮説
6 残された最後の仮説
7 “裸のサル”が誕生したわけ
8 “体毛”の意味
9 人がこんなに太るわけ
10 汗と涙の物語
11 言葉と喉頭
12 “喋る”ということ
13 さらなる論争への九つの課題
14 アクア説は異端の説か?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

147
アクア仮説、通称水猿仮説について書かれた本。absintheはひそかに応援しているが学会では受けが悪い。人間は勉強しないと泳げないから、水猿らしくないのだそうな。だが、脂肪の蓄積、体毛の喪失、咽頭の後退など、水生動物と考えるとつじつまの合う特徴も多い。アポロは月に行ってない等と同列のトンデモではないのだが。現在支持者は脚本家など非専門家である。他の著作の後、誤りを指摘された後に書かれた本で、過去の自説の誤りも解説している。2016/09/22

Koichiro Minematsu

44
著者は人類の起源論争でアクア説を主張し、様々な研究論文を紹介する。なかでも、唸ったのが人類とサルとの哺乳類において生まれてくる赤ちゃんの脂肪のまとい方の違い。サルはガリガリだが、人類は脂肪でふっくらポチャポチャだ。この脂肪のまとい方は水生哺乳類に近いという。そこもアクア説。何故、脂肪をまとっているのか。水に浮くため。そう、生まれる前から羊水に浮いている。面白い。2019/10/31

GASHOW

5
人類の起源のアクア説は、異端とされているようだが、天動説の時代の地動説のような明快さがある。その他の学説でアフリカから旅経った類人猿がまたアフリカに戻りそこからまた旅立ったことなどあるので、十分に補強できると思う。人間の体内でビタミンが合成できないことについても水生環境での食物環境によるものかもしれない。人類は昔、捕食されていたことについての文献もあるので、総合すればするほどアクア説の説得力が増す。2015/06/24

030314

4
もし先祖が海岸で出産したとしたら、大潮かそうでないかが赤ちゃんの生死を決めたであろう、(月経周期と潮の満ち引きは連動する) など、印象的な記述が盛りだくさん。  もはや、アクア説は異端ではなく定説では、と言ってしまいたい。2013/08/11

水絵

1
普段は小説ばかりで、この手の本はあまり読まないけれど。これはなかなか面白かった!!反対意見に対しても公平な目を持とうとする姿勢、誤りは認めて訂正する所、著者のそういった姿勢に好感が持てた。人類はどんな道筋を辿って今の姿になったのか、アクア説は本当に異端の説なのか?明確な答えはまだなくとも、好奇心はそそられた。凡人の私は、公平な議論と研究が進めばと願うだけ。2022/06/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/116763
  • ご注意事項

最近チェックした商品