感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひつまぶし
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「あの本に書いてあったことはこれかもしれない!」と思って再読してみたけど、そんなことは書いていなかった。初めて読んだ時はとにかく読み切ろうと必死だったので、理解し切れていない部分があった。対して、今回はかなり読み込めた。9ヶ月弱経って、この内容を受け止められるようになったことは感慨深いものの、ちょっと気持ち悪くなった。ここまで男女関係にこだわるのはしんどい。これは斎藤学が家族を前提に語ることに感じたしんどさとも通じているかもしれない。こうした課題を社会的に語るためには何が必要かを考えなければならない。2023/07/22
ひつまぶし
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『正しいオトコのやり方』に寄せられた文章でこの著者を知った。男性にも女性にもジェンダー無意識があり、理想のジェンダー・アイデンティティに適合的な相手に惹かれたり、自分を守ったり、相手を支配する防衛機制が働く。境界性パーソナリティ障害における認知と行動の歪みに似ている。そういう意味ではパーソナリティ障害も社会的なものだし、発達障害の脳医学的な枠組みだけで現象を見るべきではない。個別のケースは多様で、きれいにモデルには当てはまらないが、誰にでも共通する反応のパターンとして理解しておくことは、かなり有用だろう。2022/12/03