感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
赤間悠一郎
2
本能はすでに人間にはなく、人類の血に攻撃性や野生のものは流れていない。攻撃性生得論というそれまでの理論の間違いを指摘する科学本。人間の能力は遺伝子で定められていても、それは発現する能力を有するというだけで、愛も暴力もその他あらゆる能力は育てられることによって表出する、というのが主な主張。とてもためになりました。2015/03/10
風鈴
0
人間という存在のその真意を理解する糸口、あるいはその第一歩となる小説。攻撃性生得論の批判が主なる主題であるが、ただ淡然と反駁するのではなく、その論理の合間に語られる論理的かつ希望的な”人間”という存在への言及が胸をうつ。忘れたくない一冊といえうる。2010/11/07