内容説明
本書は、セックスと結婚の起源、ひいては家族の起源の物語であり、人類の起源の物語であり、なぜ私たちは地球上で最も複雑な存在であるかの物語である。そして、本書に記載された多くの事例は、優れた学者の長年の研究成果によるものである。
目次
1 性の“つわ者”
2 アダムとイブのはるか昔に
3 ミッシング・リンクの謎
4 女と男の関係の起源
5 性の契約
6 複雑な感情
7 最初の家族
8 言葉
9 思考
10 暮らしの知恵
11 結婚の未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
棕櫚木庵
13
原著副題は,『the evolution of human behavior』だそうで,この方が内容を良く表している.結婚や性だけではなく,死に対する態度や言語によるコミュニケーションなども含めた人間関係の進化について,チンパンジーなど他の動物など比較しながら説明されている.化石人類の生活を小説のように描写した部分はたいへん面白いが,反面,どこまで信用していいか,ちょっと警戒する(疑り深いなぁ^^;).クイズを一つ(^^):人の直立二足歩行と結婚制度成立との関係を述べよ(答は93--94頁など). 2018/02/09
mawaji
6
2022日産婦会長特別企画で京都医療センター小西教授が講演で取り上げられていたのを聴いて手に取りました。時代とともに家族のあり方は変化してくるのかもしれませんが「人間が祖先から受け継いできた他のさまざまな生得的な行動型とよく似ている」という「つがう」という行動に対するフィッシャー先生の考察は非常に示唆に富み、未だ発展途上にあるセクシャル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツの根本関わることなのでしょう。「次々と続いていく一夫一婦制」は後に上梓されるAnatomy of Loveに繋がっていくものと思われます。2022/08/31
禅・しんじ
0
To bond is human.人は結びついてこそ人なんだ、という言葉が気に入りました。2012/07/05
わす
0
二足歩行で骨盤変形、産道が狭くなったことで早産の子の生存率アップ→子の養育が長期化、母一人で育てるのが困難に→妊娠中または出産後すぐ発情したり長く発情するメスがオスの協力を得られて有利。強い性衝動、対面位、乳房や性器の発達がオスとメスのつがい関係を促す。2024/10/27