内容説明
古代日本の国家形成期における交通ネットワーク・システムを主題に、水上交通と陸上交通の複合的な展開によりもたらされる地域社会の変容を具体的に論証。列島の東西に及ぶヤマト政権の広域的組織化の特徴を解明する。
目次
本書の目的と構成
第1部 国家形成期研究への考古学的視角(「首長墓系譜」研究の成果と問題点;国家形成期の社会変化と列島規模に及ぶ交通との関係性に関する研究課題;土器編年と古墳編年―東日本からの視角のための前提整理)
第2部 地域社会の構造―弥生時代末から古墳時代前期までの特徴と中期の変化(前方後円墳の規格と地域社会;前期古墳の展開と階層構成;五領式から和泉式への転換と中期古墳の成立)
第3部 水上交通志向の社会における首長権―弥生時代末から古墳時代前期までの特徴と中期の変化(国家形成初期における水上交通志向の村落群;出現期古墳にみる列島の東西関係;前期古墳の壺形埴輪にみる首長のつながり;前方後方墳にみる王権と東日本の関係性;前・中期古墳の立地と水上交通―王権と首長権の基盤)
第4部 列島規模に及ぶ交通システム成立と組織化の過程―国家形成期研究への考古学的視角(日本国家形成要因としての交通システムの進展―古墳時代前期までの水上交通依存と中期からの陸上交通の拡大;古墳時代交換信用システムの成立と進化;水上交通と陸上交通の重心移動からみる国家形成史の展望)
本書のまとめと展望
著者等紹介
田中裕[タナカユタカ]
1968年、長野県生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科退学。千葉県教育庁教育振興部文化財課文化財主事などを経て、茨城大学人文社会科学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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