内容説明
日唐両国の賎人制について、口分田班給の有無、差別対象となる身分標識、婚姻の可否や財産としての人身売買等の諸問題を厳格に検討し、その相違を解明。奴隷制は存在しなかったとする斬新な日本古代史像を展望する。
目次
第1章 ヤツコと奴婢の間
第2章 律令賎人制の構造と特質
第3章 日唐官賎人の解放規定について
第4章 日唐賎人の身分標識について
第5章 日唐戸令当色為婚条について
第6章 天聖令からみた日唐奴婢売買の諸問題
第7章 藤原仲麻呂と女楽
終章 日本古代の奴婢は奴隷か
附篇1 『新唐書』百官志の官賎人記事について
附篇2 唐戸令当色為婚条をめぐる覚書
著者等紹介
榎本淳一[エノモトジュンイチ]
1958年秋田県に生まれる。1991年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。2008年博士(文学、東京大学)。現在、大正大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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