内容説明
東日本大震災を東北の現地で体験し、津波防災の必要性を痛感した著者は、考古学・文献史学・地質学などを駆使し、津波災害痕跡の調査法とその分析法を提示。未来の防災のため、過去の正確な災害史構築に挑む。
目次
第1章 津波災害の認識と痕跡調査研究の現状
第2章 地層の理解と調査研究方法
第3章 弥生時代中期の津波災害―津波災害痕跡による研究
第4章 平安時代貞観11年(869)の津波災害―津波災害痕跡と一つの史料による研究
第5章 江戸時代慶長16年(1611)の津波災害―複数史料による研究
第6章 総合化による津波災害痕跡の調査研究
終章 より正確な災害史構築に向けて
著者等紹介
斎野裕彦[サイノヒロヒコ]
博士(考古学)。1956年8月宮城県岩沼市生まれ。1975年3月宮城県立仙台第二等高等学校卒。1980年3月東北学院大学文学部史学科卒。4月仙台市に文化財主事として採用され、教育委員会で埋蔵文化財行政を担当。この間、富沢遺跡の調査(旧石器~近世)、仙台市富沢遺跡保存館(地底の森ミュージアム1996年4月~2000年3月:学芸員)、沼向遺跡の調査、沓形遺跡の調査、第3回国連防災世界会議(2015年3月仙台市開催)で津波災害痕跡のシンポジウム開催などを経て、2015年5月仙台平野の津波災害痕跡の論文で第4回日本考古学協会奨励賞受賞。2017年3月仙台市を定年退職、4月仙台市教育委員会文化財課に再任用される。埋蔵文化財行政を担当(専門員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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