内容説明
鉄製甲冑の分析から軍事組織の形成過程をたどり、一方で大型・小型古墳などの存在形態の検討から政治構造の変遷過程を解明することで、古墳時代における軍事組織のありようと政治変動との密接な関わりを鮮やかに描き出す。
目次
研究の現状と本書の視角
第1部 鉄製甲冑と軍事組織(鋲留短甲の変遷―属性分析にもとづく多系編年の再構築;鉄製甲冑の生産と供給―甲冑同工品論;甲冑出土古墳からみた古墳時代前・中期の軍事組織)
第2部 古墳の存在形態と政治構造(古墳時代前半期における小型古墳の展開―志太平野における事例分析;小型古墳の墳墓要素と広域交流―小土坑をともなう埋葬施設の検討;前方部短小型前方後円墳の性格―斜交埋葬施設の実態とその評価;大型古墳の存在形態と政治変動―筑波山周辺地域の首長墳;古墳時代政治構造の地域的把握―駿河における大型古墳の変遷)
総括と展望
著者等紹介
滝沢誠[タキザワマコト]
1962年東京都生まれ。1985年筑波大学第一学群人文学類考古コース卒業。1991年筑波大学大学院歴史・人類学研究科文化人類学専攻博士課程単位取得満期退学。筑波大学歴史・人類学系助手、静岡大学人文学部教授などを経て、筑波大学人文社会系・准教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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