内容説明
江戸時代後期に起こった空前の旅ブームのなかで、江戸の庶民は、遠くは伊勢に、また近くは大山や江の島に参詣の小旅行に出かけた。彼らはどんな意識で、どんなスタイルの旅を楽しんだのだろうか…。
目次
第1章 江戸の庶民と旅(江戸後期の旅ブーム;旅の準備 ほか)
第2章 江戸庶民と大山詣(大山の歴史;大山講 ほか)
第3章 江戸庶民の近郊行楽地(江ノ島詣;鎌倉寺社めぐり ほか)
第4章 神奈川九宿の旅篭と往還(川崎宿;神奈川宿 ほか)
著者等紹介
池上真由美[イケガミマユミ]
東京生まれ。法政大学文学部史学科卒業。雑誌編集者を経て、現在フリーライター。旅行作家の会会員。研究テーマは歴史街道
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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rbyawa
0
d165、知ってる範囲だと浅草の観音詣でと成田山詣でが出ていなかったので、地理的な事情なのか旅ではないからということになるのかなぁ? この本を読んで一番面白いのは東京の西側の人間で、信仰についてはちょっと確かに内容が少ないよね。ただし信仰をプロデュースしたお寺の動向や街道の宿場同士の小競り合いについては非常に細かく、ほとんど地名が変わっていないので今も仲がいまいちなのが継続していたりして面白いww メインとなっているのは伊勢詣で、箱根は温泉宿、鎌倉から金沢まで足を伸ばし、大山詣でと江ノ島詣で、今と同じだw2013/11/13
hotatehon
0
伊勢参りに代表される、江戸に住む庶民にとって極上の娯楽だった『旅』。それは、信仰と深く結びついていた。行楽の形態、行楽地となった信仰の場にまつわる宗教的観念から、観光客を呼び寄せるためのPR戦略の数々まで。江戸という時代を『信仰』と『行楽』から読み解く試み。 読みやすかった。著者が学者ではなくライターだからなのかな。ガイドブックとして機能していた書物の役割や爆発的な人気を誇った江ノ島のPR手法など「へー」と思うことが多くて楽しい。2009/05/05
ゆう
0
この手の本としては、概説よりもさらに薄っぺらい印象。よくまとまっているとは思うのだけど、ほんと、単に資料をまとめてみただけといった感じ。江戸の庶民の旅については、第1章を読むだけで基本的なことはとりあえず理解できる。2009/02/08
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