内容説明
NEC、富士通、日立など品質重視の日本型モデルがもつ致命的弱点、対極にあるマイクロソフトの「同期安定化モデル」の導入法、オラクルやシーベル、12テクノロジーズなどの優良企業が陥った罠、IBMが転身し窮地を脱した「ハイブリッド・ソリューション企業」の強み、SAPやピープルソフトの競争優位、ハイテク・ベンチャーの“キャズム”克服策…市場の徹底分析に基づき、斯界の権威が構築したソフトウエア企業のための初めての競争戦略論。
目次
第1章 ソフトウエア・ビジネス
第2章 ソフトウエア企業の戦略
第3章 ビジネスとして成功するための方法
第4章 開発のベスト・プラクティス
第5章 ソフトウエア起業家精神
第6章 スタートアップ一〇社のケーススタディ
第7章 ソフトウエア・ビジネスの理想と現実
著者等紹介
クスマノ,マイケル・A.[クスマノ,マイケルA.][Cusumano,Michael A.]
MIT(マサチューセッツ工科大学)スローン経営大学院教授。ソフトウエア開発やソフトウエア企業の経営論の権威。主にハイテク産業で世界の主要企業のコンサルタントや取締役なども務める。1954年生まれ。ハーバード大学博士号
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
100
10年くらい前の本ですが、昔読んだ時よりも今読み直した方がよくわかる気がします。日本のIT企業は品質重視で、海外とくにアメリカの企業がスピード重視であるということが言われていてそれに対しての具体的例示などが示されています。確かにスピードは重要なのでしょうが、社会的基盤に関するシステムは日本の得意とする分野なのだと思います。というのはどちらかというと業務を請け負うIT産業よりも委託者側がかなりの品質要求をしてくるケースが多いということだと思います。そこのところをもう少し詳しく書いてほしい気がしました。2017/01/03
Kiyoshi Utsugi
5
2004年に米国で「The Business of Software」として出版されたものの日本語版になります。 マイクロソフトやネットスケープに関する著書もある人でソフトウェア業界に詳しいMITのスローン・スクールの教授だけあって、いろいろと教えられることも多かったです。 15年も経った今知るのかよ?というのツッコミはなしにして。 先日読んだジェフリー・ムーアの「キャズム」の話が取り上げられていたのにはビックリ。 これも今頃知るのか?と言われそうです。2019/10/04
flat
2
IT業界というのは労働集約型産業なのでは?と思っていたのだけれど、提供できるサービスの差別化を図り労働効率を高めCS向上に努めた上でスピード出せるかによって、今後の展開が全く違うものになってしまう怖さを知る事が出来た。この部分はサービス業と全く一緒、但し提供できるサービスの質が高ければ世界中に展開出来るし、ソフトウェアを提供する企業であれば、損益分岐を売り上げが超えれば、ほぼ粗利という点でやっぱり夢がある。2012/10/07
kuma-kichi
1
10年間積読状態だったのを、この正月で読み直し。内容的にちょっと期待とは違ったので、残念ながら読んでしまった。事前期待が大きかったの評価がいまいちになってしまったのかも。製造戦略かサービス戦略か、という戦略論はちょっとチープかも。2017/01/07
山崎ジョー吉@waii
0
ソフトウェア開発のスケジュールはなぜ遅れるか、規模やその性格の違いによってソフトウェアの開発体制は異なる。8年前の本だが今の時代でも十分参考になる一冊。2012/12/08