内容説明
親鸞の語録を書きとめ、『歎異抄』を著したとされる直弟子、唯円。仏恩報謝、悪人正機など法話を流麗な筆致によって再現し、不朽のものにした。まさしく『歎異抄』は、弟子の血となり肉となった信仰の書である。しかし唯円は、まるで自分をかき消すかのように、歴史の闇へと姿を消した。彼が生きた乱世にも似る末法濁世の現代にあって、その謎に満ちた生涯と足跡を、著者は大胆な仮説と細密な論証によって解明した。唯円研究の決定版。
目次
第1章 帰洛後の親鸞
第2章 様々なる「唯円」
第3章 唯円の周辺
第4章 「即身成仏」と「如来等同」に対する唯円の関わり方
第5章 自然法爾
第6章 悪人正機説
著者等紹介
杉浦銀策[スギウラギンサク]
1933年青森県生まれ。職歴:東京都立大学名誉教授・駒澤大学元教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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