内容説明
ロシアの農民美術の世界をロシア人(テニシェワ夫人)側と、当時ロシアに滞在した日本人(山本鼎)の双方の視点から考察する。
目次
第1部 テニシェワ夫人(芸術のパトロンの誕生まで;タラーシキノの芸術村;テニシェワ夫人のコレクションなど)
第2部 山本鼎のロシア(モスクワの五カ月;帰国後)
著者等紹介
遠藤三恵子[エンドウミエコ]
1947年横浜生まれ。横浜雙葉学園高等学校卒業、上智大学外国部学部ロシア語学科卒業、一橋大学大学院修士課程修了。ロシア文化・文化交流を専攻。日本ユーラシア協会ロシア語講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けいちか
3
バレエ・リュス関連の本は読んでいたのだが、「美術世界」誌の出資者とは記憶がなかった。アブラムツォヴォも数回行っているが、タラーシキノはモスクワから遠いこともあって、未訪問。ぜひ行ってみたい場所である。2015/03/31
kassie
2
山本鼎関連で。先に鼎の伝記を読んでいたので、彼が農民美術運動に傾倒していく流れと歴史的背景、そして彼の運動の根幹をなすロシアの農民美術について非常にわかりやすくまとめられている。テニシェワ婦人の身のこなしをみると、芸術を高めるためにはパトロンの存在は欠かすことができず、また彼らも自らの役割を考えた振る舞いをしているのだなと思った。幼い頃から身の回りに芸術的なモノや人が存在していれば、やはり自然と目が肥えるし関心も持つだろう。これも一つの正統的周辺参加と言えるのかも。2011/08/15
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