内容説明
「四大戯曲」と「結核」のイメージが強いロシアの作家チェーホフ(1860~1904)の生涯を、「旅」「孤独」「自由」という視点から再訪し、「越境する作家」という新たな作家像を提示。
目次
第1章 少年の旅―『曠野』ある旅の話 一八六〇~一八八八(少年期;故郷へ ほか)
第2章 流刑地への旅―シベリア・サハリン 一八八八~一八九〇(十九世紀後半のシベリア・サハリン;動機・決意・準備 ほか)
第3章 小説から劇作へ―ジャンルからの越境 一八九〇~一九〇一(天と地のちがい;『かもめ』へのプロローグ―メーリホヴォ時代 ほか)
第4章 最後の旅―越境 一九〇一~一九〇四(結婚;『桜の園』 ほか)
著者等紹介
牧原純[マキハラジュン]
本名、島地純。1926年東京生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒。文化放送でラジオ・ドラマ演出など、放送関連の仕事を幅広く手掛ける。それと平行して、エルミーロフ『チェーホフ研究』(1953年、未来社)、『チェーホフのドラマトゥルギー』(56年、未来社)の翻訳・出版以来、チェーホフを中心にロシア演劇の研究・紹介、演劇評論にたずさわる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。