内容説明
本書は、2001年9月から翌年12月まで、計62回にわたって読売新聞都内版に連載したものである。東京に残る木々の歳時記であり、同時に、人びとのさまざまな交流を描く小さなドラマである。50mの高さを誇る「氷川の三本杉」(奥多摩町)や、東西30m南北28mに枝を広げる「影向の松」のような巨木も取り上げた。噴火による幾多の危機を乗り越えた樹齢八百年以上の「大島の桜株」(大島町)など、由緒ある木々の取材も重ねた。地域の人々に長く愛され、かけがえのない存在になっている木々にもスポットをあてた。
目次
春(3~5月)(馬込文士村のクスノキ(大田区)
代々続く農家のクスノキ(葛飾区) ほか)
夏(6~8月)(倉沢の千年ヒノキ(奥多摩町)
古石場保育園の桜(江東区) ほか)
秋(9~11月)(善養寺の大榧(世田谷区)
善福寺の逆さイチョウ(港区) ほか)
冬(12~2月)(「ぶどうの木幼稚園」のモミの木(大田区)
石神井幼稚園の「いのみ」(練馬区) ほか)