内容説明
ペットの終末期とは?老犬介護の現場から、愛犬の「老い」と「別れ」に向き合う7つの実話。犬たちがくれる愛情と信頼、そしてそこから生まれる人との絆…。別れを迎えてあふれ出るのは、涙だけではない。
目次
序章 愛犬の終末期を豊かにする新たな選択肢
第1章 ランが教えてくれた“老いる”ということ
第2章 息子のきょうだいになってくれたサリー
第3章 モデナとの日々が子どもたちに命について教えてくれた
第4章 私に“生きる力”をくれた相棒バニラ
第5章 殺処分される運命だったコテツがお母さんに笑顔をくれた
第6章 愛犬グンとの穏やかな別れの準備
第7章 インディがくれた家族の絆
終章 犬たちとの別れを乗り越えて
著者等紹介
大塚敦子[オオツカアツコ]
1960年和歌山市生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。フォトジャーナリストとしてパレスチナ民衆蜂起、湾岸戦争などの国際紛争取材を経た後、死と向きあう人びとの生き方、平和構築、自然や動物との絆を活かして人や社会を再生する試みなどをテーマに執筆。写真絵本「さよならエルマおばあさん」(小学館)で、2001年講談社出版文化賞絵本賞、小学館児童出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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野川散歩
1
覚悟をもって犬を迎え入れても、事情や環境の変化で最後まで面倒を見ることが出来なくなったときの最後の砦。そんな老犬施設に頼らざるを得なかった飼い主さんたちのぎりぎりの選択、察するに余りあります。犬、わけてもシニアの犬はほんとうに愛おしいのですよ。この本で取り上げられている老犬本舗さんはかなり良心的な業者さんのようですが、これから悪質な業者も増えてくるかもしれませんね。2015/06/14
Nobu
0
実家に今年17歳を迎える柴犬がいます。身近な話題だからこそ気になって読みました。舞台は東京にある「老犬本舗」という老犬ホーム。老人ホームのイヌ版です。イヌの寿命が延びる今日、痴呆や認知症など人と変わらぬ病にかかるイヌと介護に戸惑う飼い主。一筋縄ではいかない介護の難しさに疲弊し安楽死を選ぶことも。そこにひとつの手段として老犬本舗に預けられたイヌと飼い主、そして老犬本舗のスタッフの話です。はじめは飼い主が責任持てと思いましたが、読むと全く異なる気持ちになりました。改めて命を預かることは難しい。2015/08/25