出版社内容情報
世界各地の昔話、創作物語等を収めたA6サイズのお話集。語り手のテキストとして、図書館、幼稚園、学校での読み聞かせにも。てのひらにのる小さなお話集です(A6判)。各巻に幼児から小学校中・高学年までたのしめる日本や外国の昔話、創作、わらべうた、指あそびなど数編を収録。いずれも実際に子どもたちに語った経験をもとに編集しています。1973年刊行開始以来、語りのテキストとして圧倒的な支持を受け(現在までの発行部数178万部以上)45年以上続くロングセラーです。図書館、文庫、幼稚園・学校、家庭などでの読み聞かせにもご利用ください。今回は、こわいお話ばかりを集めた、いつもとちょっとちがう「おはなしのろうそく」です。
○しゃれこうべ(チロルの昔話/松岡享子訳)○行けざんざんの梨(日本の昔話/松岡享子編)○ヘビのうらみ(朝鮮の昔話/E・M・ジュウエット編著/松岡享子訳)○おばけのかぞえうた(松岡享子作)○いかけ屋と幽霊(スペインの昔話/松岡享子編・訳)/話す人のために/お話とわたし
東京子ども図書館[トウキョウコドモトショカン]
編集
大社 玲子[オオコソ レイコ]
イラスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
54
今巻は少し、不気味なお話を収録。「しゃれこうべ」は艱難辛苦に遭っているにも関わらず、しゃれこうべを守り通す少女の気高さが印象深い。「行けざんざんの梨」はリズミカル。だが山梨捥ぎをモチーフにしているだろうこの物語は忠告を守らない者への戒めが強いが為にブラックすぎて怖い。「へびのうらみ」は朝鮮の民話。夜の森や女が願いを叶えさせまいと呪を掛けた時の描写が本当に不気味で恐ろしい。「いかけやと幽霊」は似た民話を読んだ事があるが、ラストはこちらの方が救いがある。そして自分のお金を人々のあげるように頼む幽霊が親切だ。2024/12/09
がらくたどん
52
この巻はちょっ怖めの五つのお話。クラッセンの『ドクロ』という絵物語の粗筋を伺った際に、あ昔読んだと思い出したのが最初のお話「しゃれこうべ」辛い養家から逃げ出した少女が迷い込んだ森でお城を見つける。二階からもれる灯。扉を叩くと応えてくれたのはなんとしゃれこうべ。ホットケーキを焼いて一緒に食べてから女の子はしゃれこうべの言いつけ通りにそれを抱いてベッドに。真夜中ふと目を覚ますと頭のない骸骨が~!最後は定型のめでたしめでたしだが、短いお話の中に一山ふた山のピンチがある面白いお話。骸骨の正体も意外と明快な武勇伝。2025/06/15
ルカ
22
ジョン・クラッセン『ドクロ』の元となった、チロル民話『しゃれこうべ』が収められている。女の子が恐れもせずドクロを胸に抱いて守る姿は確かに印象的だ。『しゃれこうべ』の女の子もなかなか強い。一生懸命に守る姿が健気である。2024/11/09
頼ちゃん
7
新しくでていたの知りませんでした。今度ボランティアの方が、「しゃれこうべ」かたってくださるそうで、楽しみです。 あとがきのご夫婦の話がすてきでした。2019/07/02
じょうこ
6
こわい話特集。「おばけのかぞえうた」が可愛い。2025/03/24