内容説明
「ほっこり」を愛する和子は、お気に入りの雑貨を並べたカフェを開くのが夢。代官山のフリマでひと目惚れしたクマのあみぐるみを買って帰ると、なんとクマには殉職した刑事の魂が宿っていた!事件の捜査中、崖から落ちて死んだのだという。かわいいあみぐるみからオヤジ刑事の魂を追い出すため、和子は、いやいや真相究明に乗り出す!珍妙なコンビが軽快なテンポでお届けする爽快エンタテインメント。
著者等紹介
加藤実秋[カトウミアキ]
1966年、東京都生まれ。2003年、「インディゴの夜」で第10回創元推理短編賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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ラジる男の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちはや@灯れ松明の火
101
アー・ユー・テディ?ノー、アイ・アム・ポリスマン。フリマで買ったクマのあみぐるみ、殉職刑事の魂宿って三百円。ほっこりしろって無理だからそれ。事件か心中か弁当屋一家を襲った悲劇、金欠ゆるふわフリーター日給五千円で事件を追う。ある時はガイシャの姪、またある時は元暴走族、嘘も方便不法侵入上等。現場百回捜査の基本、食品偽装疑惑の闇と心を閉ざした幼い少年、新品マタギブーツについたキズは勲章。最後のひとふんばりが結果を決める仕事と便秘、芽生えはじめた刑事根性、悪党どもめかかってこいや。イエス、ウィー・アー・バディ! 2015/08/31
七色一味
91
読破。ネタバレありかも。推理を楽しむというよりも、設定を楽しむ物語。イマドキ娘とワーカホリックな石頭中年男という取り合わせが生み出すアンバランス感、そのおっさんとあみぐるみのクマさんのアンバランス感、刑事という職業とオカルトファンというアンバランス感がなんとも言えずの妙。イマドキ娘の家庭の風景も、ロハス(と本人は思ってるフシがある)とヘビメタ、そしてゲップと放屁(汚いなぁ~)だけで会話が成立する夫婦と、ぶっ飛んでる。その辺りが楽しめればいいかと。2013/11/29
mocha
82
おしゃれ雑貨大好き女子がフリマで買ったあみぐるみのクマ。なんと殉職した刑事の霊が憑いていて、事件の捜査をするはめに・・。かわいいクマの中身がオヤジというと映画『TED』を思い出す。ただしこちらは動かないし、他の人には声も聞こえない。北欧雑貨とかほっこり系に執着する主人公もさりながら、エコに暴走する母も笑える。続きがあるようなのでぜひ読みたい。2019/06/09
ちょこまーぶる
77
読後に「面白い!!」と呟いた一冊でした。今まで3冊かな?作者の本を読んだのは・・・で、その中で一番面白かったですね。殺人事件を捜査していてテディベアに憑依してしまった刑事と雑貨屋でたまたまそのテディを買った和子が出会って、その事件を捜査していくというありがちな話かもしれないけど、二人の掛け合いと背景の描写がリアルな面があって、楽しみなが読み終えることができましたね。そして、テディ刑事の元同僚の気障なオカルト刑事との今後の二人の関係が気になってしまいましたね。そして、最後の「え~っ!!」という新たな展開も。2018/06/02
❁かな❁
70
読み友さんの感想を拝見して気になり図書館で借りてみました!表紙にクマの編みぐるみのイラストがあるのですが、そのクマちゃんがとても可愛いです♡ですが実はそのクマちゃんの中には事件に巻き込まれて死んでしまった59歳のおじさんの刑事が入っているんです!その可愛い見ためと、話す内容やキャラのギャップで笑ってしまいました(^ ^)主人公の女の子は24歳と、クマちゃん(おじさんの刑事)とのコンビが微笑ましく、時には親子のような感じもしてすごくいいです!事件の捜査をしたりしますが可愛くて、ほっこりするようなお話でした☆2013/02/09