内容説明
将来の日本のエネルギー確保に関する重大な問題であるが、その本質は、日本はエネルギーを「買う」のか「作る」のかということになる。日本は、これからどれほどのエネルギーを海外から「買う」ことができるのか。どれほど国内で「作る」ことができるのか、「作る」エネルギーはどれほど期待できるのかを考える。
目次
序章 エネルギー確保について深く考えよう
第1章 日本のエネルギーは、これまでどうであったのか
第2章 これからのエネルギー需要をどのように見通すか
第3章 再生可能なエネルギーにどれほど期待できるのか
第4章 膨大な量の化石燃料の購入が可能であるか
第5章 原発はいかに怖いのか
終章 ご自分で現実を見て考える努力を
著者等紹介
森谷正規[モリタニマサノリ]
1935年、旧朝鮮生まれ。東京大学工学部卒業。日立造船、野村総合研究所、東京大学先端科学技術研究センター客員教授、放送大学教授、LCA大学院大学副学長などを歴任後、現在、技術・産業評論家。主な著書に、『日本・中国・韓国産業技術比較』(大平正芳記念賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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芸術家くーまん843
4
電力関係の出版社からの出版でエネルギー安全保障における原子力発電の重要性について。原子力は石油やガスの輸入に依存する日本エネルギー安全保障のため国家として推進。国産エネルギーがほぼないという現実に電力について水力、石油、ガス、原子力と分散することで安定供給を目指してきた。ただ福島第一の原子力事故により原子力をどうするのか国家として判断する時期に来ている。安全性の問題もありまたやめるリスクもあり原子力についてしっかり個々が判断しなければならないと考える一冊。2014/01/20
ミッキーの父ちゃん
0
全体の論調としては、原発肯定と言うより推進なのだけど、利権が絡んでいそうにない所に好感が持てます。この本が既に3年前に出されていた事に、自分の勉強不足を思います。2016/04/22
izw
0
原発をどうするかについて考えるべき論点と材料が明快に簡明に記載されている。再生エネルギーは以前から期待して応援しているが原発10基分も賄えない。化石燃料は価格高騰が問題になる可能性が大きい。放射線の被害は冷静に見ると大きな問題ではない。という説明をしておきながら、後は自分で現実を見て考える努力を、という言い方はいかがなものか。2014/01/28
かなく
0
エネルギー価格高騰、円安で国富の海外が流出が激しくなる一方だ。環境に悪く安定供給もできない再エネのための賦課金で電気代も高い。膨大な人物金を投じた原発は、十年以上経っても再稼働しない。日本の行政・政治はどうしようもないし、未だにプロパガンダ放送を真に受ける国民の多さには驚かさせられる。金さえあればできる趣味好きな刹那的な人間は、本当に誘導されやすい。2022/03/27