内容説明
本書は、近代フランス地理学の祖ポール・ヴィダル=ドゥ=ラ=ブラーシュの地理学を継承・発展させ、ひとつの「学派」をつくりあげた人々を取り上げたものである。地理学者を個別に記述するスタイルをとってはいるが、個々の学者の列伝を書くことを目的としたものではない。
目次
1 緒論(序章―学派研究について ほか)
2 初期ヴィダル派―過渡期の人々(マルセル・デュボア―植民地地理学とナショナリズム ほか)
3 ヴィダルの後継者たち(アルベール・ドゥマンジョン―西洋の没落・恐慌・ヨーロッパの統合 ほか)
4 ヴィダル派の中の「異端」(ジャン・ブリューヌ―人文地理的事実の分類と体系ならびに地理学認識論 ほか)
5 ヴィダル派を支えたもの(ヴィダル派と自然地理学 ほか)
6 結論(地理学史研究の方法―科学哲学・科学史・思想史との係わりにおいて ほか)