目次
第1部 闘病について(自分の「主治医」となる;大学病院入院;癌告知について;リザーバー;大学病院に於ける権威主義 ほか)
第2部 生と死をみつめる(癌死を望む;何のために生きるのか―健康のためか;何のために生きるのか―美の追求;何のために生きるのか―学生との対話;何のために生きるのか―幸福 ほか)
感想・レビュー
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べいやん
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僕のどんな苦悩も死の一大事に比べれば、些末なことだと思った。生まれて死んで、そういう場面に出会った時に「いずれの行もおよびがたき身」生かされている自分が自覚されるのだろう。僕たち人間は最初から人間の思議を越えた大きな慈悲の中にいるのに、その中で損か得か長いか短いかああだこうだと、自分勝手な自分のものさしにとらわれて苦しんでいる。不如意なるものを如意と誤想するから、そこに苦悩が生まれる。そんな気づきの世界を歩んで生きれたら、僕も筆者のように「これでよかった」と本当の満足に出遇えるのかな。2015/05/25