感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
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ニーチェと友人の腕に結んだ手綱を握る少女…この奇妙な写真からルーの生き方の一端を窺う事ができる。日本でも式子内親王や紫式部など情熱を抑えた女性は魅力的だが、ルー・ザロメはひどく変わっていて、しなやかな知性とナルシシスムの下に情熱を縛りあげながらむしろ奔放に生きた。氷のような意志に制御された情熱である。ルーの生涯を辿ると、巡り巡って冒頭のリルケへの愛の回想に戻る。《私達の合体はうちふるえながら、計り知れない合体の中に認められたものでした。だから私達は弟と姉でした》…ナルシシスムを生の輝きへと高めた人に乾杯!2014/06/20
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著名な人々との人生にかかわりながら自らの欲望や思想も強烈におし進めていく人生を追っていくのは非常に読み応えがありました。2013/03/10