内容説明
全日本剣道連盟は、平成十二年四月に施行した新しい「剣道称号・段位審査実施要領」の中で、初段から八段まで、それぞれの付与基準と審査の着眼点を明らかにした。では、審査員は具体的にどのようなところをみて、合否を判定しているのであろうか。本書は、日本最難関の試験といわれる剣道八段の審査員を経験した二十五人の剣道範士に、各人が重視している重要項目と、受審の心構え、修行の姿勢などを詳しく解説していただいたものである。
目次
石原勝利―足構え、左拳、気位を重視している
岩立三郎―いかに集中し、自分の得意技を出せるか
村山慶佑―捨て身の掛かり稽古で自分の間合を体得すること
古田坦―昇段審査とは、相手の胸を借りて高め合うものである
原田源次―先をとって臨機応変に対応しているか
小林英雄―「我、上位なり」の自信をもっているか
奥園国義―高段者には風格・品位が問われる
有満政明―相手を打つのではなく、審査員の心を打つのである
賀来俊彦―磐石な構えをつくるのは手の内である
佐藤博信―竹刀に魂が入っているか〔ほか〕