ドクロ

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  • サイズ B5判/ページ数 112p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784884186227
  • NDC分類 E
  • Cコード C0071

出版社内容情報

洗練されたアートワーク。温かくも不気味なストーリー。
訳者・柴田元幸も「最高傑作」と太鼓判を押す、絵本作家ジョン・クラッセンによる新作長篇絵本、ついに刊行??
日本でもロングセラーとなった『どこいったん』、権威ある児童書の賞である米コールデコット賞と英ケイト・グリーナウェイ賞をW受賞した『ちがうねん』など、その著作が世界中で親しまれている米カルフォルニア在住の絵本作家・イラストレーター、ジョン・クラッセン。そのクラッセンが2023年に発表した新作長篇絵本『ドクロ』、待望の邦訳がついに発売決定です。

内容説明

「隠れて休む場所が要るんです」「お入り、屋敷の中を案内するよ」。ある夜、森の中を逃げてきた少女オティラは、古い屋敷で礼儀正しい“ドクロ”と出会う。やがて奇妙な友情で結ばれていくふたり。しかしドクロには、ある恐ろしい秘密があった―。

著者等紹介

クラッセン,ジョン[クラッセン,ジョン] [Klassen,Jon]
1981年生まれ。カナダ出身の絵本作家、イラストレーター。2012年刊行の『ちがうねん』は、権威ある絵本の賞であるコルデコット賞とケイト・グリーナウェイ賞をダブル受賞。著作は世界各国で翻訳され、親しまれている。ロサンゼルス在住

柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年生まれ。米文学者、東京大学名誉教授、翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウンなどアメリカ現代作家を中心に翻訳多数。2017年、翻訳の業績により早稲田大学坪内逍遥大賞を受賞。文芸誌『MONKEY』の編集長を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

320
ジョン・クラッセンは初読。これは絵本といえばそうだし、絵付きの物語といえばまたそうだ。訳者(柴田元幸)あとがきによれば、もとはチロルの民話であったらしい。ただし、それはクラッセンの記憶の改竄によって見事に解体し、新たなものになっているのだが。絵はなくても、十分に成立するが、本書ではやはり絵が語りかける要素も多いので、しいて分類するならば絵本。しかしまた、これほどに物語と絵とが不即不離に結び付き、独特の表現世界を生み出しているものも珍しい。物語の時間は常に夜であり、その世界もまた暗く陰鬱である。そして、⇒2025/05/11

starbro

202
タイトルと表紙絵に魅かれて読みました。深淵に潜む何を表現したいのかは、明確に判りませんが、奥の深い哲学的な絵本です。ニューヨーク・タイムズ誌の絵本ベストセラー・リスト第1位も獲得した模様です。 https://www.switch-store.net/SHOP/BO0123.html2024/04/14

ままこ

80
タイトルと表紙からどんな物語なのか気になり手に取った。少女オティラとドクロの淡々としてるけど温もりのある交流。ドクロの危機どうなることかと思ったが、あれの始末はこれでもかというくらい徹底してたな。叙情的で多くは語られず、読み手は想像力を広げながらページをめくる。行間に込められた想い。序盤は不穏だったけど、ラストは温かな余韻が残る。良質のショートムービーを観たような気分。チロル民話をクラッセン脳が作り直した秀作。柴田元幸さんの訳も素晴らしい。両者のあとがきも良かった。2024/10/13

翠埜もぐら

56
少女が「わかった」と返事をする前に必ず少し考える。バラバラにした骸骨をこれ以上ないくらい徹底的に消し去る。と言うところに少女が逃げ出した所でどんな時間を過ごしていたかが垣間見えます。少女の生い立ちもドクロや骸骨の正体も何もはっきりしませんが、わからなくてもわかってしまうような、立ち位置の近しい二人が愛おしい。ほぼモノクロの絵が微笑ましさより陰鬱さが優っているお話によく合っていてこれまた素敵。しかし図書館の棚の横で立ち読みしたのがもったいないお話でした。児童書の棚になかったのですが納得。2024/08/09

Natsuki

52
チロル民話をベースに創作されたお話。今までのブラックユーモア絵本から、ユーモアを少し差し引いて、怖さや不気味さが増してるのに、無機質な中にもどこか情のようなものを感じる。新たなジョン・クラッセンが垣間見えた気がします。絵本テイストの読み物といった雰囲気で、なかなかの読みごたえ。説明的なところを削ぎ落としているので、読む人によってお話自体が変わっていきそう。それもまた今作の楽しみ方なのかも。ショートムービーとか展開してほしい。2024/10/20

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