感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
23
「眠り」のビジュアル化は、本作のBD版が初めてではない。かつてドイツでイラスト付きで刊行されたことがある(その際、村上春樹は改稿を行い、タイトルも「眠り」から「ねむり」へと変更された)。カット・メンシックのスタイリッシュなイラストが飾られたドイツ版と、このコミカライズでは、もちろんのこと受ける印象は違う。それでいて、読後の余韻としては大きく違わない。それは春樹の小説が持つ重力の強さに他ならないが、「眠り」(あるいは「ねむり」)を読んでいて思うのは、眠れなくなる主人公の心の変遷を描きながらも、(つづく)2021/08/14
たまきら
21
新着コーナーから。コロナで一時的とはいえ引きこもりのような生活に甘んじている人間には息がつまるような話でした。全て受け身の女性の、それでも「能動的」なアクションはちょっとした怪談のような恐ろしさがありました。ルーティンを大切にしている人が崩壊したら壊そう…。2021/04/13
みかん
16
何食べたらこんなの書けるんだ。この話好きなので漫画版も購入。アンナ・カレーニナ絶対読もう。私も眠れなくなってずっと本読んだり自分の自由な時間を過ごしたい。労働なんかの為に休息(眠り)なんて取りたくない。自分の好きな事して、疲れて、休息を取りたい。2025/04/13
コンチャン
12
村上春樹さんの短編が漫画になって読みやすくなっています。眠れないことで精神状態が不安定になっていく様子が、どこか怪談話のようでもあります。2021/04/18
縁川央
3
これの小説を読んだ日から私はアンナ・カレーニナが読みたくなったけれどまだ読んでいないのでこないだ買ってきた。この作品はビジュアル化に向いていないと思っていたので今回刊行されて驚いたと同時に、向いていないから挑戦したのかもしれない。そもそも村上春樹の小説をビジュアル化すること自体が挑戦的な試みのように思うけれども。だからこそなのだろう。2021/10/22