出版社内容情報
いつか必ず訪れる最愛の人との別れ。その後の日々をいかに生きていくか――。どこか勝手の違う“母親のいない世界の違和感”を新鋭が紡ぎだす自伝エッセイ漫画。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
111
題名のせいで敬遠していた作品だが、読んでみたら素晴らしかった。母親を亡くした作者の深い悲しみが真っ直ぐに伝わってくる。感傷を抑制した淡々とした絵が効果的だ。家族や肉親を亡くしたら遺骨を食べたいと思い詰める心境は、自然なのかもと納得させてくれる深い喪失感。時々涙がこぼれた。作者が難病にかかった時に絶対に治るからと励ます母親の姿勢に、母の愛はかくも尊いものだと実感した。悲しみから立ち直ろうとする作者の姿まで描かれているので、救いがある。作者がそんな風に思えるようになったのも、母の愛情のおかげだろう。2018/05/05
鈴
51
タイトルにびっくりする人も多いようだが、祖母が亡くなったとき、内孫だった従兄(当時高校生)が祖母の遺骨をこっそり食べたらしいので、食べたくなるのは従兄だけじゃないんだなぁと。遺されたお父さんの男泣きや、生前のお母さんの様子や、もう泣けて仕方ない。息子の自慢話を喜んで聞いてくれる人は母親しかいない、本当そうだと思う。私も息子の自慢話が明日への活力になる。いつか来る母との別れ、想像したくない。考えただけで泣ける。2019/02/06
jin
26
この作品はちゃんと自分の気持ちを描き出したような気がする。無意識に何かに没頭して、一日が早く終わることだけを願う生活という気持ちが母を亡くしたあの日から、次の日、また次の日、結局未だに!そして美味しいものを美味しいと感じられなくなった自分はこの本に出会って良かったんです。2017/10/26
Hong Kong
21
無料版にて、第3章まで読む。タイトルはちょっとドキッとしたけど、火葬後、お骨をいくつか取り出し、あとはそのまま、残りものとなった。。。。それを見た時の宮川さんの正直な気持ちである。とっても良いオカンやし、宮川さんも素敵やわ。2023/06/25
AMU
21
親の死には力がある。その時は辛くても我々を前に進ませる力が。2016/09/16